すずわん日記

40代でサラリーマンの限界を感じました。これを良い経験として、この後の人生を楽しく豊かに過ごせるように考えたことを書いていきます。

NHKの「ブラタモリ」を見た 〜 とにかく動く、失敗してもいいじゃない

山口県 萩市の地質・地形を知る

先日、NHKの番組「ブラタモリ」では、長州藩の城下町、山口県の萩を訪れていました。

萩には行った事はありませんが、静かでこじんまりとした幕末の武家の街が残されているという、昔写真で見たイメージと、高杉晋作らの過激で熱い尊王攘夷の志士らをたくさん生み出した、という2つのイメージが、ずーっと噛み合わずにいました。

 

まぁ、番組を見てもそのギャップが埋まったわけではないですが、以下の3点。

  • 萩市が砂丘の上に作られた街である事
  • 萩市やその一帯が阿武火山群という火山地帯にあり噴火の後がたくさん残っている事
  • その阿武火山群から溶岩で作られる大量の安山岩を切り出して地盤が弱い砂丘に敷いて強固にした街である事

これらは、ブラタモリらしい地質・地形の成り立ちを前面に出した番組の作り方で、興味深く視聴しました。

 

阿武火山群について↓

http://www.city.hagi.lg.jp/site/hg-geo/h10500.html

 

世界遺産と反射炉

そういった地形から見た歴史の話の後で、萩の反射炉にタモリさんが出向いていたのを見て、そういえば萩は世界遺産に登録をされたんだっけ、と思い出しました。

冒頭で、過激で熱い、と書いた長州藩ですが、その長州藩が起こした幕末の大騒ぎというのは、今の日本人から考えると、どう考えても不思議な大騒ぎです。

下関海峡を通過する外国船をいきなり砲撃したり、その後で逆襲されて海岸の砲台を占領されたり、外国と戦うことを天皇に直訴しようとして、大挙して軍勢を京都に押し出して会津藩、薩摩藩にやっつけられたりて敗退したりと、もうやる事がメチャクチャです。

本当に、なんでそこまで、ってくらい無茶をやるだけやって、ボロボロだったと思います。

でも、メチャクチャな事ばかりをして本当に何人もの志士が亡くなり、藩がぼろぼろになりながらも、明治維新の立役者になっていきます。

そんな中で作られた反射炉ですが、結局鉄を作るほどの性能は出せなかったとの事でした。

要は失敗作ですね。

それでも世界遺産に登録されたのは、わずかな文献で、日本人だけの手で西欧を真似た反射炉を作ろうとした事が登録理由だそうです。

 

何でも手に入る「不便」な時代を歩いていこう

幕末という時代は、世界に溢れる分からない事だらけの知識の海に、日本人がドンドン漕ぎ出していった時代ですが、それだけではなくて、どんな事でも失敗しても良いからとにかく手につけて行動する、という風潮があったのだと思います。

今の世の中はインターネットで様々な情報を手に入れる事が普通になり、我々も当たり前の事としていますが、日々はニュースを見たりLINEをしたりYouTubeを見るくらいで終わっています。

でも、幕末の人々が今のインターネット環境を見たら、それはもう狂喜して、それこそ寝食を忘れて読みまくり、そしてとにかく動き、失敗を繰り返して、全ての知識を自分の物にしようとするでしょう。

そう考えると、なぜ我々はまずは動いて失敗するような行動を起こさないのか?と考えてしまいます。

今の世の中は、何か行動を起こすにも、世間体、忖度、サラリーマンとしての安定、自分のスキルへの不安など、色々と足かせがあると思います。

そして、その足かせがリスクに変じるように錯覚をしてしまい、結果としてなかなか踏み出す事が出来ずににいる「不便」な社会です。

でも、現代の豊かでどんな情報でも手に入る時代に、リスクが怖いからといってノンビリと生きている事は何だかもったいないです。

そう考えると、今、何もしていない自分はどのように歩んで行けばよいのかな、とブラタモリの番組の方向とは違う事を、ふと想像したりもしました。