こめかみの奥から声がした
会社に復帰して3ヶ月
今だに残業と出張は禁止で、仕事量も上司やリーダーがコントロールをしてくれて、負荷のかからない適度なものを少しずつ下ろしてくれます。
その状況は、仕事で余計な心配を妻にかける事のない環境であり、そういう復職の始まり方に安心もしています。
でも3ヶ月間もそういう仕事っぷりを続けていると当然モノ足りなくなり、周りを見ていてアレをしてみたい、コレは改善しなくちゃならん、と行動したくてウズウズし始めるのです。若い頃から今まで積み上げてきた経験や、勉強をして得た知識がムクムクと頭をもち上げてきて「オマエ、本当はもー行けるんじゃん?何をノロノロしてんだよ」と後押ししてきます。
ブレーキがかかる
その反面、いまだにちょくちょくと起こる身体の痺れやら頭痛が怖く、前向きな気持ちにブレーキがかかります。思い切って以前と同じようにアクティブに動く気になれないのです。
そして、一番身近な妻に指摘をされて気づきましたが、何より自分のやる事に自信が持てません。持てなくなってしまった、と言う方が正解かも。
変に動いたら文句を言われるんじゃないか?逆に動かなかったら叱られるのではないか?と、冷静に考えてみると大した事じゃない自分の一挙手一投足に対しても常に不安が頭の中でグルグルと反芻されて、怯えてる自分もいます。
という事で、しばらくの間は積極的な気持ちと、消極的な気持ちの間のギャップに上手く折り合いをつけて、生活をしていくことになりそうです。
意味もなく走っていた
先日、Mr.Childrenのアルバム『重力と呼吸』がリリースされたので、久しぶりにCDを買ってみました。
一番最初に流して聴いた時は、昔のような爆発的なヒット曲が含まれていないような印象を受け、なんだか小粒な歌ばかり、、、と少しガッカリしたのですが、それは全く違いました。このアルバムは聴けば聴くほど、ジワジワと感動します。噛んでいると味の出る有様はまるでスルメイカのよう。
Mr.Childrenのボーカル桜井は同年代です。センテンスの合間合間に、この世代だから感じる事の出来る何かがあるのでしょうか。
その中の『皮膚呼吸』という曲。
意味もなく走ってた
いつだって必死だったな
昔の僕を恨めしく懐かしくも思うでも
皮膚呼吸して 無我夢中で体中に取り入れた
微かな酸素が 今の僕を作ってる そう信じたい
30代の頃は、ただただガムシャラに仕事をして、仕事も面白くて結果も評価もされて、残業も疑問に思わずガンガンして、夜遅くなってから飲みに行ってみんなで大騒ぎして、なんーんていう楽しい時期がありました。
今の仕事っぷりや体調では考えられないです。
でもその頃に頑張った自分がいて、頑張ったからこそ色々なものを吸収して、今の僕がいるんじゃないかと思います。
そして、その長い時間に少しずつ少しずつ夫婦で積み重ねて来た時間は、今の幸せを形成してます。
今までの時間や出会いや経験は貴重な糧です。それらがあるからこそ、自分たちは前にガツガツと進めるパワーがあるはずです。
前に進みたい。
前に進んでいる方が、自分も周りの人間も気持ちがいいもの。