すずわん日記

40代でサラリーマンの限界を感じました。これを良い経験として、この後の人生を楽しく豊かに過ごせるように考えたことを書いていきます。

ITサービスマネージャー合格体験記(5)

2018.5.11 2018.4.6に記載した内容をアップデートしました。
前回は午後Ⅰの勉強を振り返りました。

今回は最後の関門、午後Ⅱです。いわゆる大ボス。

前回書き忘れましたが、すでに午前Ⅰは合格しているので午前Ⅱが開始される11時ごろを目指してゆっくりと会場入りしました。
これだけでも気持ちに余裕が出ます。

あと、ここまで書いてみて思いましたが、完全にIT運用経験者向けの内容でしたね。

でもITサービスマネージャーの資格なんて、仕事に関係ないのにイチから勉強して資格を取ろう、なんて酔狂な人は少ないだろうから、まぁ良いか。もしそういう方がいらっしゃったら申し訳ありません・・・。

問題を選ぶ

午後Ⅰと同様こちらも選択式で、2問のうち1問を選びます。問題を選ぶコツは午後Ⅰの時と同じです。

事前に今の仕事や過去の経験から、自分の強みを把握しておくと良いです。

問題を読む

問題としては一般的なITサービスの運用について説明がされた後、

「じゃーあなたが携わったITサービスではどうなのよ?」

という「問いかけ」がされますので、自分の経験に基づいて、または経験したと仮定して文章を書いていきます。

ちなみに僕は今まで一般的な論文って書いた事がありません。

でも大丈夫。
よくよく読んで素直に設問に従ったら書けました
設問を読むと、こう書け、って書いてあるんです。
ではどう書けば良いかを読み解きます。

26年秋期問2。(IPA情報処理推進機構のホームページへリンク)
ITサービスの障害についての話です。

まずは、解答に必要な個所が3つあるので問題文からピックアップします。実際にリンク先の問題文を読んで、その箇所を探してみて下さい。

まず1つ目。

<障害の業務への拡大例>
例えば次のようなことがあり、業務への影響が拡大される

・優先して回復すべきITサービスへの対応が後回しになる

・ネットワークで連携しているシステムへの連絡が遅れる

・回復作業において他のITサービスに影響を与える

2つ目。

<原因を見つける視点>

例えば次のような視点から、業務への影響が拡大した原因を分析して再発防止策を立案する

・障害対応手順などはシステム環境に即していたか

・情報収集から判断を含めた指揮命令は迅速かつ的確に行えたか

・業務に及ぼす影響は正しく把握できていたか

3つ目。

<再発防止策を施した後の活動例>

・再発防止策を実施した後、業務への影響が拡大した事例を組織内で共有

・システム環境や業務の変化に応じて再発防止策を見直す

・・・という事で、今列挙したこれら、

<障害の業務への拡大例>
<原因を見つける視点>
<再発防止策を施した後の活動>

3つが解答文に含まれていればよいです。

ではあくまでも例ですが、ざっくりと文章を組み立ててみます。

論文を書く

設問1

「あなたが携わったITサービスの概要と、ITサービスの障害で業務への影響がの拡大した事例を書け」
という設問なので、それぞれの項目を丁寧に書いていきます

1.あなたが携わったITサービスの概要

例えばこんな感じ。

「私はAシステムの運用に携わっている。このシステムはn台のサーバで構成されBシステムにデータを送信している・・・」 

2.ITサービスの障害で業務が拡大した事例

例えばこんな感じ。

「このシステムで障害が発生した。Aシステムはサーバの再起動で復旧したが、なんらかの原因で一部のミドルウェアが起動せず、Bシステムが利用できなくなった。その結果X個所の営業所、Y人の利用システムで売り上げが立てられないという影響が発生した」

そしてこの1.と2.を合体させればよいのです
振り返ると問題文にあった、

<障害の業務への拡大例>に、以下のような2つの例がありますので、解答にはそれが含まれていて、妥当な内容に仕上がりますね。

・ネットワークで連携しているシステムへの連絡が遅れる
・回復作業において他のITサービスに影響を与える
→ AシステムとBシステム間の連携があり、Aシステムで起きた障害がBシステムに影響を与えている

当然、自分が経験した他の例があれば、それを記載したり、また似たような構成のシステムを運用していて障害を起こした事がなくても、仮に障害を起こしたと仮定してストーリーを書いてもよいでしょう。

試験の為ではなく、普段の仕事の振り返りにもなるのではないでしょうか?
当然ですが、解答に使う言葉は採点者が理解出来るような言葉にしなければいけません。自分の会社のローカルな表現などはやめましょう

システム名も、上記の例ではAシステムとか書きましたが、実際に書くとしたらペットネームではなく営業システムとか、一般的な言葉にしましょう。

設問2

この障害の「防止策を業務への影響が拡大した原因の分析の視点及び判明した原因を含め」書け、と言われています。
この設問を分解すればよいのです。

1.防止策

例えばこんな感じ。

「Aシステムの復旧手順書に、サーバー再起動時には事前にBシステムの運用担当者にも連絡する事を記載。その際のサーバー再起動実行の判断は、Aシステムを運用しているチームリーダーとする。またサーバー再起動に伴いミドルウェアが起動しなかった原因を調べて、その恒久対策とAシステムの復旧手順書に暫定対策の手順を追記した」
  
2.業務への影響が拡大した原因の分析の視点

例えばこんな感じ。

「障害対応手順はAシステムとBシステムとの連携について記載がなく、またBシステム担当者との情報共有についても記載がなかった」

3.判明した原因を書く

例えばこんな感じ。

「Aシステムの復旧手順書にBシステムとの連携やミドルウェアについての記載とその復旧手順がなかった。また、障害時にBシステム担当者も情報共有がされておらず対応が遅れて影響が拡大した。さらにはミドルウェアに一部不具合があった為、サーバー再起動時に起動しなかった。」
  
これら1〜3の文章を合体させると、解答になります。ただし、このサンプルだと合計で350文字くらいです。

設問では800から1600文字を求められます。あくまでもこれは話の「背骨」であり、ここに他の理由や原因、背景などを肉付けして文字数を満たしてください

午後Ⅱの勉強方法まとめ

1.経験から自分の強みと弱みを理解しておく

これは午後Ⅰの時と同じですね。パッと問題を見たとき、どの問題が解きやすそうか判断出来るようにしておきます。

2.設問に含まれる問いを分解して、丁寧に1つずつ答えを書いていく

例えば、xxとyyについてzzを含めて記述しろ、という設問であれば、xxとyyとzzを漏れなくそれぞれを書いて合体させます。
なので、過去の問題文を読んで練習する場合も、xxとyyとzzを自分の経験から書き出せるように練習をします。

3.文字数を守る

当たり前の話ですが、これも過去問題を解いて訓練するしかありません。午後Ⅰの振り返りでも書きましたが、僕の場合は文字数がオーバーフローしそうでしたので、シンプルな文章になるように余計な部分を削りながら書きました。
書き終えたあとは、右手の親指が昔マリオカートをやり過ぎた時のように痛くなったのを覚えています。それくらい、ガリガリガリガリと解答を書きました。10分くらいは時間が余ったと記憶しています。

4.何度も読み直す

長文を書いていると、途中から感情などが入り、書きたいことの方向がズレてくる事があります。

途中で立ち止まり、自分の書いた文章を読み直して設問に沿ってシンプルに書かれているか?設問では「書け」と言われているのに、書かれていない内容はあるか?などをチェックして下さい。

というわけで、頭の良い人にはあまり参考にならなかったかもですが、僕が実際に考えて実行した内容を書いてみました。同じくらいのレベルの人のお役に立てれば幸いです。

前述しましたが、僕が買った参考情報は、TACの合格テキストと合計トレーニングの2冊だけです。一番わかりやすかったかな。重いけど。
ちなみに、ITサービスマネージャーは、40歳以上の管理者でも経験があれば取得可能です。むしろ経験がものを言うので、年寄り向けです。地味な運用はセキュリティや開発と違って「花」は無いですが、「豊かな土壌」はあります。
それではみなさん、頑張ってください!

ITサービスマネージャ 合格トレーニング 2018年度 (情報処理技術者試験対策)

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ITサービスマネージャ 合格テキスト 2018年度 (情報処理技術者試験対策)

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